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デジタルかアナログか

測定機器にはいろいろありますが、店では主に重量を量ったり寸法を測ったりするのに使います。

 

それぞれデジタルのものとアナログのものがあり、細かい数値や精度はデジタルの方が優秀です。

重量を測定するスケールは0.1g単位で表示できるのが良いですね。郵送物の送料計算にも役立っています。

ノギスはアナログでも良いのですが、0.1mm単位の細かい目盛りを読むのに目が疲れるというかなんというか(人はそれを老眼と呼ぶ)。

空気圧系は断然アナログが使いやすいですね。目盛りを読みやすさよりも、計測が早いという事がアナログの大きな利点です。空気の量を調整しながら複数回計測することが多いので、瞬時に計測結果が分かるアナログ式が便利です。

 

トルクレンチ(アナログ)は一応持っていますがほとんど使いません。一般ユーザーが整備作業をするうえでトルクレンチは必須アイテムであると言われていますが、それは確かに「あった方が良い」と思います。

締め加減を誤ると部品が破損したり、固定不足によるトラブルが発生する可能性があるからです。

 

ただ多くの方が「最大トルク」と「規定トルク」を混同してしまっているようです。パーツなどに「〇〇Nm」と表記されているのは十中八九「最大トルク」です。「これ以上締めないでください」という数値です。適正トルクの表記はほぼ「〇〇Nm~〇〇Nm」のように範囲で書かれています(例外はありますが)。

「最大トルク」を「適正トルク」だと勘違いしてトルクレンチを使用すれば、部品の破損リスクは高まります。

 

「最大トルク」しか表記されていない場合は、「その数値以下で、部品に負荷がかかっても確実に固定できる最小値」が理想とされます。これが結構難しくて、「最大トルク」付近が最適であったり、「最大トルク」の半分以下でしっかり固定できる場合があったりするので、経験が必要なのかもしれません。

 

私がトルクレンチをあまり使わないのは、トルクの数値を重視しないわけではなく、「トルクレンチが無くてもだいたいわかる」からです。これは別に自慢でもなんでもなく、こればっかりやっていれば誰だってわかるようになります。それに、普段使いなれている工具の方が、しなり具合や指先の感触で素材への力の伝わりが感じやすいので、むしろ精度が高いような気さえします。

トルクレンチを使用するのは「規定トルク」がしっかり定まっている場合や、あまり触ったこのがない部品を扱う時くらいです。

 

デジタルのトルクレンチは欲しいけど、あまり使わないもんなー。